建物のロングライフ化に向けて

 

ヨーロッパでは、古くから石造りの建築が多いため、一度造ったら100年も200年も壊さないのが当然だという概念が有ります。建物の躯体(構造体)は残しておいて、中身を時代に合わせて改修するのが当然だという社会通念があります。

 

一方、日本では鉄筋コンクリート造りが建てられる以前は、建物のほとんど全てが木造でした。木造は石造りに比べて耐用年数が短いため、改修するなら建て替えてしまった方が早い、という社会通念が有ります。

 

日本の住宅建て替えサイクルは約30年と言われています。これは、戦後の日本経済の高度成長期に、住宅政策も質より量に求めてきたことも要因の一つだと思います。

 

阪神・淡路大震災を経て1981年を境に建築基準法が大きく改定され、耐震性が強化されたことにより、それまでの生活用品と同じように住宅の使い捨て世情から、建物のロングライフ化に向かってきました。

 

経済の低成長が続き、高齢化社会における経済活力の鈍化、地球資源の保全や環境汚染の防止が求められている社会状況の中で、一度建物を建てたら出来る限り長く使用する。それが、新しい社会通念として求められています。

 

大家さんも、今所有している賃貸建物の耐震診断を含めた建物診断を行い、長生きさせることが可能であれば、建物の中身をそっくり時代に合ったリノベーションを行って生き返らせることが可能です。

 

リノベーションを行うことで、新たな賃貸住宅として生まれ変われるだけでなく、今ある建物を生かし、建て替え無なかった事で、環境にも大きく貢献することにもなります。

 

もし、どうしても建物の老朽化が進んでしまっており、建て替えざるを得なくなってしまったときには、できる限りメンテナンスに手間の掛からない、なおかつ将来的に時代の要求に柔軟に対応できる(将来的に間取り変更しやすい等)、長生きできる建物を建てることを検討してください。

 

建物の寿命をのばすには、維持管理も重要な要素ですが、建築する時に長く使える事を考慮して建てる事も非常に重要な要素なのです。

 

そのためにも、何をリホームしたら何が変わるかといったことに、関心をもっておくべきです。

 

たとえば、「床暖房にすれば、畳床でなくとも床に座って生活することが可能になる」「ワンルームマンションに衛星放送の受信装置を付けるとか、インターネットに接続可能にすれば学生の入居率は高まる」「医院として使う場合、待合室をリラックスさせる色や明かりを採り入れれば、患者は増えるなど常々身の回りで気が付いたことや、知った情報をファイルしておき、陳腐化に対応すべく時代を先取りするくらいの提案が出来るくらいにしておくことも必要です。

 

建物のロングライフ化は大家さんにとって、一番の関心ごとです!

常に、建物の寿命を延ばす方法は、どうするのか!

入居者に魅力を感じてもらうのには、どうするのか!

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