建物の耐用年数の考え方

 

  • いろいろある建物の耐用年数

 

建物の耐用年数という考え方について、いろいろな考え方があります。くら既存の建物を生かして改修工事をしようと思っても、すぐに建て替えが必要になってしまっては、ムダにお金を捨てるようなものです。

 

最近では、表参道に有った同潤会アパートが、表参道ヒルズと同潤会アパートに建て替えられました。

 

1923年関東大震災直後に建てられた同潤会アパートは、趣のある外観で表参道の顔として風景に溶け込み、景観的にも定評が有り、人気が高かったにもかかわらず取り壊しになってしまいました。

 

こらは、いくら素敵な建物だとしても、建物の寿命が原因で取り壊しになってしまったいい例だと思います。

 

  • 法定耐用年数は建物が使用できなくなる年数と違う

 

一般的に耐用年数というと、税法で決められている法定耐用年数が思い浮かぶでしょう。

 

この法定耐用年数は、あくまでも税法上の減価償却費を算出する基礎となる年数であり、現実の建物の耐用年数とは別の物と考えて良いものですが、税上はこの耐用年数が経過した時点で建物の価値がなくなったものとみなされます。

 

  • 「朽廃」してしまう年数が物理的耐用年限

 

それでは、現実のものとして建物の耐用年数はどのように考えたらよいのでしょうか。

 

ギリシャのパルテノン神殿のように屋根も壁もなくなって柱だけのものとなってしまったようなものは、歴史的価値はあっても建物としての機能は果たせません。

 

このように、老廃化して物理的に建物としての機能を失って「朽廃」してしまう耐用年数を「物理的耐用年限」といいます。

 

一般的にはそのような状態になるには、維持管理がキチンとされていない場合、木造では40年以上、鉄筋コンクリート造りでは70年以上経過した建物が対象ではないかと思われます。

 

  • 「経済的耐用年限」とその他耐用年限

 

以上のほかに、「機能的耐用年限」とか「社会的耐用年限」とか「経済的耐用年限」いうものがあります。

 

この中で大家さんにとって必要な年数が、いろいろな要因による劣化を勘案して、建物が経済的に地域社会のなかで稼働できる建物の寿命をいう「経済的耐用年限」だと思われます。

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